役立たず
Be
プログラマー
宣言!


プログラムの入力&実行方法



  1. 初めてプログラムを入力する場合

    すでに「MacPower」フォルダーを作ってある場合-->手順2へ。
    初めてプログラムを入力する場合は、最初にアプリケーションを作る作業用のフォルダーを「home」フォルダーの中に作成する。まず「home」フォルダーを開き、ウィンドウの「File」メニューから「New Folder」を選択。新規フォルダーができたら、名前を「MacPower」に変更する。「MacPower」フォルダーは、この連載で毎月紹介していくプログラムを入れるためのフォルダーだ。「MacPower」フォルダーの中には、さらに作成するアプリケーションごとにフォルダーを作っていく。

  2. 新規フォルダーの作成

    「MacPower」フォルダーを開き、ウィンドウの「File」メニューから「New Folder」を選択して新規フォルダーを作成し、本文で指定されている名前をつける。このフォルダーは、これ以降の手順で作成するすべてのファイルを保存する場所だ。ここでは、このフォルダーの名前は連載第1回の内容を例に「first」としておく。

  3. 新規プロジェクトの作成

    まず「apps」フォルダーの中にある「Metrowerks」フォルダーからBeIDEを起動。「Untitled 1」というタイトルのウィンドウが開くので、このウィンドウの「File」メニューから「New Project」を選択する。すると新しく2つのウィンドウが重なって現れるはずだ(図1)。

    Fig1
    図1 「File」メニューから「New Project」を選択したときに表示されるプロジェクトウィンドウ。下に見えるのが保存ダイアログ「BeIDE:Save」。

    このうち、まずは「BeIDE:Save」というタイトルのファイル保存ダイアログを選択する。そして最初に作ったフォルダー(この例では「first」フォルダー)を指定し、左下に「New Project」と表示されているファイル名を、本文で指定されているプロジェクトファイル名(ここでは「first.proj」)に変更して保存しておこう(図2)。

    Fig2
    図2 プロジェクトファイルを保存する。上のポップアップメニューで「first」フォルダを選択し、下のファイル名欄に「first.proj」と入力している。

    いま保存したファイルは「プロジェクトファイル」と呼び、BeIDEがコンパイルに必要な情報を保存するためのものである。また、ファイル保存ダイアログと同時に表示されたもう1つのウィンドウは「プロジェクトウィンドウ」といい、プロジェクトファイルの内容と連動している。

  4. プログラムの入力

    続いて「Untitled 1」ウィンドウに戻り、本文に掲載されているプログラムを入力しよう。プログラムというと大袈裟に聞こえるが、普通のテキストエディターと同じ感覚でタイプすればよい。入力していくと勝手にテキストの色が変わるので驚くかもしれないが、これは単にプログラムを見やすくするための機能なので気にする必要はない(図3)。

    Fig3
    図3 プログラムを入力したところ。このように自動的に色分けされる。

    すべて入力し終わったら、ウィンドウの「File」メニューから「Save As...」を選択し、プロジェクトファイルと同じように最初に作ったフォルダー(この例では「first」フォルダー)の中に、本文で指定されているファイル名(この例では「first.cpp」)で保存しておこう。保存が終わったら「Project」メニューから「Add to Project」を選択する。すると、プロジェクトウィンドウにいま保存したファイル名と同じ名前が現れるはずだ(図4)。

    Fig4
    図4 プログラムを入力したウィンドウの「Project」メニューから「Add to Project」を選択すると、プロジェクトウィンドウに「first.cpp」が現れる。

  5. コンパイル

    次にいよいよコンパイルしてアプリケーションを作成する。プロジェクトウィンドウの「Project」メニューから「Make」を選択する。プロジェクトウィンドウの中の「first.cpp」の前にチェックマークが付いて、コンパイル中であることを示すが、あっけなく終わってしまうはずだ。もしエラーが表示された場合(図5)は、プログラムの入力ミスがないかもう一度よく確認して、修正したら再度「Make」を実行する。

    Fig5

    Fig6
    図5 上はセミコロンをつけ忘れてエラーになったところ。エラーは手のひらアイコンで表示される。下は警告メッセージで、このような表示が出ても特に支障はないので無視してかまわない。

    何も問題がなければ、最初に作ったフォルダー(この例では「first」フォルダー)の中に3色の積み木を重ねたようなアイコンを持つ「Application」というファイルができているはずだ。

  6. 実行してみよう

    「Application」というファイルは入力したプログラムをもとにコンパイラーが翻訳した結果で、すでに実行可能なアプリケーションになっているが、残念ながらダブルクリックで起動することはできない。これは入力したプログラムがBeOSの提供するGUIをまったく使っていないためだ。「Application」を実行するには、まず「apps」フォルダーにある「Terminal」を起動する。「Terminal」ではGUIを使わずキーボードからのコマンド入力でさまざまな操作を行うようになっている。「Terminal」を起動すると「$」が表示されてキー入力を受け付けているので、まず次のように入力して作成したアプリケーションの置かれているフォルダー(ここではfirstフォルダー)に移動する。

    $cd MacPower(改行)
    $cd first(改行)

    フォルダーの内容を確認してみよう。

    $ls(改行)

    と入力すると、ファイルの一覧が表示されるはずだ。完成したプログラムを実行するには、ファイル名である「Application」を入力する。

    $Application(改行)
    Yes, this is my first program!
    $

    プログラム中にあった文字列が表示されれば大成功だ。

    Fig7
    図6 「Terminal」から「first」アプリケーションを実行したところ。

  7. プログラムの修正

    もし、BeIDEを終了してしまってから再度このプログラムを編集したくなった場合は、最初にプロジェクトファイル(この例では「first.proj」)をダブルクリックしてBeIDEを起動し、開いたプロジェクトウィンドウの中に表示されているファイル(ここでは「first.cpp」)をダブルクリックして編集ウィンドウを開くようにするとよい。ファイル「first.cpp」を直接ダブルクリックしても編集ウィンドウは開くが、プロジェクトファイルが開かれていないとコンパイルできない。